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札幌近郊の猥雑な街並みの中,与えられた敷地の大きさは15坪であった.
施主は仕事柄幾度となくその住処を移し,ようやくこの地に根を下ろすことを決断した.
そしてこの敷地は三階まで上ると手稲の山並みが一望することができ,そちらに向かい精一杯の開口を穿つこととした.
同時に素材はシナとラワンという簡素な素材を用いながら室内が柔らかく包まれることを意識している.
終の棲家になるであろうこの住宅は優しい二人に似つかわしく,可愛らしく仕上がったように思う.